ジャパニーズミュージカルシネマ
この疑問が全ての発端でした。オリジナルのミュージカル映画を製作することで日本にミュージカル映画を根付かせたい。
そして、最終的にはミュージカルというジャンル自体の日本におけるステイタスを上げていきたい。
そんな想いがこの『ユメのおと』には、ぎゅっと詰まっています。
日本において、ミュージカルは 色々な意味で「誤解」されていると僕は感じています。
少なくても、ミュージカルに出演する前の自分は誤解していました。
一言でいえば、 ミュージカルにはエンターテインメントの「全て」が凝縮されており、
本来、そこに関わる役者やスタッフに求められる技量も、他のジャンルより相当高くなければいけないわけです。
アメリカでは、ミュージカル出演を機に売れっ子アーティストになる方もたくさんいますし、
ハリウッド映画においても、一流の俳優やアーティストが出演してミュージカル映画が製作され、世界的ヒット作品になった例も数多くあります。
つまり、ミュージカルというジャンルで認められることは高い評価、高いステイタスにつながるわけなのです。
しかし、日本での状況はまるで違うと感じています。それは、作り手と受け手の両方に問題が存在しているのではないかと考えています。
そんな日本におけるミュージカルの状況を、まずはこの「Japanese Musical Cinema」という団体から変えていければと思っています。
2012年 7月1日 角川裕明